5分だけでいいから

9月5日、京都西院GATTACA。

青春応歌と名のついたイベントに、出演してきました。ちょうど5ヶ月ぶりの京都西院。呼んでくれたロンちゃん(仮)がライブハウスの受け付けにいたあの日から2年7ヶ月が経っていた。

久しぶりに会ったロンは、痩せていた。髪の色も変わっていた。いい夜にしようなと言った。

楽屋にはテレビゲームがあって、スマッシュブラザーズを共演者の方々がやって盛り上がっていた。ちなみにスマッシュブラザーズは俺が世界で一番嫌いなゲームである。理由は、できないから。しょんぼり。

青い春の中で、赤い空を見上げ、淡い夕闇を知った。はっきりと覚えてる。あれは紛れもなく、それだった。

26歳になった俺は、青春など言わなくなったけど、ああ確かにそうだね、青い春は確かに夏の終わりや秋のはじまりにも存在していた気がするよ。そして白い冬が来るのね。

そんで、気づけばあの日から2年が経っていた。あの時はありがとうね。

ライブが終わってかっこよかったですと言ってくれた子がいた。嬉しかったなあ。もっと言ってくれと思った。。。

4月にお世話になった西院ウーララに顔を出してきた。ユカコさんが、わざわざありがとねと喜んでくれた。マスターなんて大はしゃぎだった。5分だけめっちゃ喋って、12日にここに来る安全ピンってバンドは同じ札幌なんですと言うと、楽しみだよと笑っていた。それではまた、と帰ろうとするとユカコさんが缶のバドワイザーを1本くれた。バドワイザー。そう、バドワイザー。あそこにはバドワイザーがあるのだ。

俺の部屋にはバドワイザーの瓶が飾ってある。もう随分前の、あの日交わしたバドワイザー。あの日からずっとだ。

終電で大阪に戻る。リーブスでサポートで鍵盤してたナオちゃんも一緒だったので、難波までナオちゃんと色々話しながら電車に揺られた。ナオちゃんはuchuu,で鍵盤もやってるらしく、メガロックス一緒だから、んじゃまた仙台でとバイバイした。

ホテルが快適だった。

9月6日、OTODAMA'15。

泉大津に着くと大雨、コンバースは一瞬でドロドロになった。3年ぶりの出演、ステージは3年前と同じセッチューフリーテント。嬉しかった。3年前と同じように、PA(音響)は学生さん達だった。

彼らを紹介したかった。

あんなに大きいフェスで、ましてやリハーサルもなくて、がちゃがちゃやるバンドばかりの中、泥だらけになりながら一生懸命動き回ってる彼らを、目の前のあなたに紹介したかった。本番直前に思いついて、演奏する前に彼らをステージにあげた。写真撮影は禁止だけど、今だけ写真を撮ってほしいとお客さんに頼んだ。

最高を創りたい、最高の瞬間にしたい、最高の時間に居合わせたい、最高の音楽を聴きたい、それはきっとみんな同じだ。彼らもきっとそうだ。

セッチューフリーテント。そこにはとんでもない愛と、勇気と、信頼が、ありました。というのも、セッチューフリーってイベントがあって、俺たちも結構出演したりするんだけど。そのセッチューフリーをやってる千葉さんに、札幌帰ってきてからメールして聞いたの。「なんで学生なの？」って。

そしたら千葉さん、教えてくれた。いろんなこと。千葉さんからの長ーーーいメールには、オトダマをやってる清水音泉との信頼関係や絆や愛、ライブハウスとフェスへの思い、お客さんへの思い、バンドへの思い、音楽への思い、そしてセッチューフリーへの見えない思いが、書いてあった。

俺はその長いメールに、「そうなんですね」みたいな返事しかできなかったが、ほんとに言葉が出なかった。最高すぎて。

「セッチューフリーテントが始まったころ、まだ地べたでやってたみたいなころ、あの頃からセッチューフリーテントでやってきてる四星球とセクマシがメイン立ってるのを見ると、本当に嬉しいよ。」

こんな一文があって。最高だなって思った。

俺たちのライブ見てくれたたくさんの人、ほんとにありがとう。

これからもよろしくね。

10/17のセッチューフリーサマーフェスタ、本当に全国からたくさん来てほしい。セッチューフリーの一年に一度の勝負の日。結成してから毎年目標にしてる日だ。

というわけで、テレビ塔の下で50分もかかった。これ打つのに。なんでだろう。

明日はライブ。

惑わされず、流されず、呑まれず、俺は俺の歌。